保育士 VS 給食調理員
みなさんはこのバトルを、経験したり見たことはありますか?
…とは言っても、静かなる戦いが多いこの両者
あらまぁ…なんという言い合い。でも実は、よくある光景なのです。
同じことが『介護福祉士と調理員』にもあると聞きますが、なぜ同じ職場内で分かり合えないのか?
元保育士・現給食調理員の両方を経験している私が、理由をお伝えします!
保育士 VS 給食調理員 なぜ仲良くなれないのか大検証!
保育士と給食調理員、どちらにも言い分があるようです。
のぞいてみましょう!
園児についての情報の共有は?
えっ?教えてくれないの?なんて愛想のない先生なの。
保育士は給食調理員に対して、基本的に興味ありません。
もちろん給食を作ってくれることには、感謝しています!でも、それ以上の感情はないのです。
一方給食調理員は知りたがりが多く、「一緒の園に勤めているのだから、もっと子どもの話しを聞かせてよ!」と思っています。
個人情報の観点から教えられないこともあるんですけどね。
泣いている子どもに対しての対応とは…
給食調理員は一部しか見ていません。その一部で状況を把握してはダメと分かっていても、子どもがひとりぼっちで泣いていたり、ポツンと1人でいたりすると、構ってあげたい気持ちがむくむくと…!
(でも、給食作らないとダメだから構えない…すると余計に保育士の行動が気になるという無限ループ。)
給食調理員は視野が広いとできない仕事なので、子どものこともよく見えちゃうようです。
保育士同士が楽しそうに会話している
保育士ってラクな仕事よね。
保育士からかなりのブーイングを受けそう内容ですね…
給食調理員の人たちは、午前中は特に
- 提供時間までに給食を作らなければならないという焦り
- ずっと立ち仕事で座れないし休憩できない
- アレルギーなどは特にミスできないという気の張り
という心持ちでいるため、保育士のことを
- 状況により座ることが可能
- 立ち話ができ、笑い合う余裕がある
だから「ラクそうだ!」と思っている給食調理員もいます。
でも実際保育士は大変な仕事です。
- 日案やお帳面などの毎日大量の書き物
- 子どもの溢れんばかりの感情を受け止める
- 保護者への対応
- 先輩の先生や後輩の先生への対応
心に余裕のない保育士も多いです。
お互い仕事の大変さを分かり合えたら、このような気持ちにならないでしょう。
ですが実際両方を経験している人は稀なので、なかなか理解しづらいのが現状です。
相手の大変さは分からないのだから、より思いやりを持って接しましょう。
園児による手作りクッキングをしよう!
保育士は毎日子どもの前で話しているので苦ではありませんが、給食調理員は子どもの前で話す機会が滅多にないので伝え方が分かりません。
そのため、子どもの前で話したくないという方が実に多いです。
手作りクッキングの時間は給食調理員に任せて、他の仕事しよう〜
なんてもってのほかです!給食調理員の恨みをかいます。
お互い仲良くしていた方が、給食調理員ならでは発想やアドバイスをもらえたりと得も多いので、さすがに丸投げはやめましょう。
1番丸く治る方法は、『保育士に主導してもらって給食調理員は補助』という形です。
給食を給食室に下げるときに一言
保育士A
「……(無言)」ポイっと手渡し
保育士B
小声「ごちそうさまです」
保育士C
「ごちそうさまでした!今日の唐揚げめっちゃ美味しかったです!」
どれが給食調理員の心をくすぶるか、すぐ分かりますね。
美味しかったレシピは、聞けばメモに書いて教えてくれることが多いです。
しかも給食室の料理は美味しいだけでなく工程もシンプルで、家ですぐ実践できるものばかりです。
保育士のみなさん、美味しいと思ったメニューは「美味しかった」と声に出したり、レシピを聞いてみませんか?
もっと詳しく
1人の若手保育士が、「野菜嫌いだけどコレは美味しかったから、レシピを教えてください!」と言ったので、メモに書いて教えました。
後日「作ったから見てください!」と携帯で画像を見せてくれました。
その先生と給食調理員の仲はもちろん良好!
野菜嫌いなため給食をよく残しますが、それも「また残すの〜!?笑」で許せてしまうのです。
そして手作りクッキングの案などでは、その先生とは話し合いも円滑に進みます。
やはり対人間ですね。
園長は保育士です!
タイトル通り、園長は保育士なのです。
調理の大変さ、洗い物の大変さ、手荒れなどなど…残念ながら給食調理員の気持ちが分かる園長は少ないでしょう。
分からないなりに給食調理員の気持ちに寄り添ってくれる園長ならいいですが、完全に保育士の味方である園長だと給食調理員は良い案があったとしても保育士の案を飲むことになり、保育士が考えた一辺倒な保育内容となります。
保育士 と 給食調理員 ⭐︎仲良くしよう大作戦!⭐︎
ここまで、なぜ仲良くなれないのか、確執ができるのかを説明してきました。
では、どうすれば仲良くなれるのかをまとめましょう!
保育士
- 給食調理員に積極的に話しかける。
- 『ごちそうさま!』など伝える。
- 伝えてよい範囲で子どものことを話す
給食調理員
- 保育士は忙しい職業だと心得る。
- 子どもの対応で、口出ししない。
- 保育士の好き嫌いで態度を分けない。
余談
調理員同士で保育士の愚痴を言っていたのを園長にバレて、辞めさせられたという話しを聞いたことがあります。
悪口や愚痴は人として良くない行為ですね。また愚痴を言う人には同調せず、サッと身を引きましょう。
まとめ:元保育士・現給食調理員から一言
元保育士・現給食調理員の私からの個人的な思いです。
調理員が保育士の愚痴を言っているのを聞くと、複雑な気持ちになります。
また逆も然り。
調理員の言い分もよく分かるけれど、保育士は保育士で考えがあるのだろうな…など、どちらの気持ちも分かるのでモヤモヤします。
でも、どちらも根底は子どものために奮闘する職業。
もっとお互いが歩み寄り、深く話し合えば解決できるはずです!
お互いラクな仕事ではありません。